歯科衛生士として「自分にあった歯科医院で働きたい!」…と思ったことはありませんか?
歯科衛生士が転職・就職を考えたときに、
・何から始めたらいいかわからない
・歯医者の求人って色々ありすぎて迷う
・もっといい条件の歯科医院で仕事したいな
・いまより転職先の方が最低だったらどうしよう
…と不安を感じてしまうケースはわりと多いです。
✔︎ 本記事の内容
・転職に対して不安のある歯科衛生士が「自分に合った職場」で働くための方法を解説します
✔︎ 本記事の信頼性

この記事を書いているわたしは歯科医師です。
複数の医院で働いていて、今まで100人以上の歯科衛生士さんと仕事してきました。
そのため、歯科衛生士の転職・就職に関するリアルをたくさん目の当たりにしています。
雇用する側の視点も知っています。
この記事では、転職に不安をもつ歯科衛生士さんにむけて、「転職に失敗しない方法」「転職を成功させるコツ」を5ステップの手順で解説します。
「何から始めたらよいの?」「転職事情ってどんな感じ?」「自分にあった求人の探し方は?」…といった疑問もこの記事ですべて解決していきます。
この記事を順番に読んでいくと、
歯科衛生士さんが「転職活動の不安がなくなり、自分にあった歯科医院をみつけることができる」
…ようになります。
今の職場に不満がある歯科衛生士さんだけでなく、
・やめるか悩んでいる
・転職が初めてで不安しかない
・地方に住んでいるんだけど…
・すぐにでも他の病院に転職したい
・何回も転職しているから印象が悪そう
・ブランクがあるから採用されないんじゃ…
…という歯科衛生士さんはぜひご覧ください。
※「本質」を書いた長文です。すべて読むと2分ほどかかるので、本気度の高い歯科衛生士さん向けの内容です。
細かい説明はいらないから「知りたいところから読みたい」というひとは目次から飛んでくださいね!
関連記事 ▶︎【歯科衛生士転職サイト】おすすめランキング21選|安心して働ける職場選びを歯科医が徹底比較
■ もくじ

【歯科衛生士向け】失敗しない転職活動のロードマップ
歯科衛生士が「転職に失敗するパターン」は、ある程度決まっています。
転職に失敗しやすい歯科衛生士の行動パターン
実際に、わたしもこれで失敗しています。
①:転職サイトの求人を眺める
②:いまより好条件の求人を見つけ出して、応募する
③:ざっくり見学して、面接で好印象になりそうな受け答えをする
④:内定をもらって就職する
これでなぜ失敗するかというと、「なんとなく」探してしまっているからです。
その結果として、
・人間関係や職場環境が全然あわない
・条件面に釣られて入ったら明らかにブラック歯医者だった
…といった状況に陥りやすくなります。
もちろん、うまくいくパターンもありますが、数ヶ月でまた転職活動…という負のスパイラルになる可能性も高いです。
歯科衛生士が転職に失敗しない手順
結論、つぎの5つのステップです。
【STEP1】歯科衛生士の転職事情を知る
【STEP2】転職の軸を明確にする
【STEP3】歯医者の求人を探す、選ぶ
【STEP4】転職サイトに登録 → 作業を自動化する
【STEP5】歯科医院に応募する
順番に解説していきます。
【STEP1】歯科衛生士の転職事情を知る
歯科衛生士の転職事情を理解することで、自分の立ち位置を把握することができます。
また、転職への理解が深まるだけでなく、
まわりはどんな感じなんだろう…という不安を減らすことができます。
転職事情は変化していきます。そのため、転職を考える際にはアタマの中に入れておくべき情報です。
歯科衛生士の転職事情
歯科衛生士の転職事情は以下の通りです。(引用:歯科衛生士の勤務実態調査)
平均在籍期間 | 6年 |
転職率 | 75% |
転職先 | 歯科医院90%・病院5%・その他(行政・企業)5% |
転職までの期間 | 1〜2ヶ月 |
ライフスタイルや環境によって異なり、早ければ1ヶ月で退職したり、逆に10年以上勤めるパターンもあります。
75%(4人に3人)の歯科衛生士さんに転職経験があり、複数回の転職することも当たり前です。
転職を考えてから、1〜2ヶ月ほどで次の職場に転職しています。
歯科衛生士の転職は「よくある出来事」と考えてよさそうです。
歯科衛生士の転職理由【動機】
歯科衛生士が転職する理由、転職を考える動機はおおきくわけて次の5つです。
①:人間関係
②:給料
③:待遇
④:仕事内容
⑤:ライフステージの変化
転職を考えている歯科衛生士さんはどれかに当てはまっているのではないでしょうか。
①:人間関係
院長、歯科助手、歯科衛生士…と狭い空間で働く歯科医院では、人間関係の悪化は地獄です。
中には、いじめやパワハラ…が横行している歯科医院もあります。
いじめを受けている歯科衛生士さんの解決方法はこちらを参考にしてください ▼
パワハラ対策はこちらの記事をどうぞ ▼
給料
今もらっている給料に不満がある場合も転職の大きな理由です。
歯科衛生士の平均給料は年収で約350万円。(参考記事:【平均350万円?】歯科衛生士の年収を平均・年齢・地域別…で紹介します)
給料が低い…だけでなく、給料が上がらない、上げてくれない…もモチベーションが下がります。
「今が安すぎる」「もっと給料をもらいたい」…という歯科衛生士さんは以下の記事をご覧ください ▼
待遇
歯科衛生士としての待遇は、
・勤務時間
・有給休暇
・退職金
・社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)
…といった安心して仕事するために必要な要素です。
とくに個人の歯科医院ではわりとブラックなところもあるようです。
とくに社会保険(社保)は加入できるなら加入するべきです ▼
仕事内容
歯科衛生士として、
・仕事に物足りない
・病院の理念についていけない
…など、仕事内容にやりがいを失っているのであれば、転職を考えた方がよいです。
これは、院長が尊敬できない…のような「人間関係」と重なる部分もあります。
すべての歯科衛生士が仕事に「やりがい」をもつべき…とは思いません。
ですが、「やりがいをもって仕事したい」という歯科衛生士さんは満足のできる職場を探しましょう。
ライフステージの変化
結婚・子育て・介護・引っ越し…といったライフイベントにより転職するパターンもあります。
一度退職して時間が経ってから就職する…という歯科衛生士さんも多いです。
歯科衛生士の有効求人倍率は20倍
歯科衛生士の有効求人倍率は20倍です。
有効求人倍率とは「求人数を求職者で割った値を表したもの」です。
つまり、一人の歯科衛生士を20もの歯科医院が欲しがっている…ということになります。
これは「歯科医院が歯科衛生士を選ぶ」のではなく「歯科衛生士が歯科医院を選ぶことができる」…という状態です。
他の職種では有効求人倍率1.1倍(10人の求職者を11の会社が求めている)などの厳しい業種もあります。
歯科衛生士は比較的、転職しやすい職業です。
【STEP2】転職の軸を明確にする
・なぜ転職しようと思ったのか
・新しい職場になにを期待するか
…を整理することで、効率的にかつ、正確に求人を分析できるようになります。
結果、自分にとっての「転職の軸」がうまれます。
100人いれば100通りの軸があります。やってみるとわかりますが、この軸を整理するのは割と大変です。
とはいえ、「軸なし転職」の失敗談はよくきくので、しっかり自分と向き合いましょう。
なぜ転職しようと思ったのか【感情が大事】
なぜ転職しようと思ったのか…を改めて考えてみましょう。
たとえば、
・もっと稼ぎたい
・今の職場に飽きた
・職場までが遠すぎる
・自分の時間がとれない
・人間関係がクソすぎる…
・他の歯科衛生士と合わない
・子育てをしやすい職場がよい
・歯科衛生士としてのスキルアップしたい
…大体こんな感じではないでしょうか。わたしはこんな感じでした。
感情の向くままにドンドンあげていくことがコツです。
新しい職場に何を期待するか【具体的におとしこむ】
「なぜ転職しようと思ったのか」であげた理由を「新しい職場に期待すること」におとしこんでいきます。
・もっと稼ぎたい → 月に30万円
・職場までが遠すぎる → 自宅から15分以内で通勤
・自分の時間がとれない → 残業がない歯科医院、土日休み
・人間関係がクソすぎる… → 優しい性格のスタッフや院長
・子育てをしやすい職場がよい → 育休、休暇、有給の制度が整っている
・歯科衛生士としてのスキルアップしたい→勉強会やセミナーが充実している
…こんな感じです。
優先順位をつける【すてる勇気をもつ】
理想の職場に近いものがイメージできたと思いますが、
「人間関係」「給料」「待遇(福利厚生)」「やりがい」…
これらを初めからすべてをマックスで満たす歯科医院はありません。
給料もよく、人間関係も最高で、休みは多く、労働時間は短く、福利厚生も整っていて、通勤しやすい
…こんな職場があったとしたら、教えてほしいですよね。
もしあったとしても誰も辞めないので、なかなか求人情報に出てきません。
つまりここから、優先順位を決めていきます。「新しい職場に何を期待するか」の順番を並べましょう。
例えば、
月に30万の給料がもらえれば、通勤は1時間かかってもよい
つまり
給料 > 通勤時間
ですし、
優しい性格のスタッフや院長と働けるなら、給料はやすくてもよい
つまり
人間関係 > 給料
といった感じになります。
並べ終わったら、これが転職活動の「軸」になります。この軸が決まったら、はじめて「求人」を探していきます。
【STEP3】歯医者の求人を探す・選ぶ
歯医者の求人を探すためには、「知り合いの紹介」「ハローワーク」「歯科医院のホームページ」「歯科衛生士向けの転職サイト」…といった方法があります。
メリット | デメリット | |
知り合いの紹介 | ・信頼性が高い ・悪い話も聞ける | ・合わなかった時にやめにくい ・なかなか求人が出ない |
ハローワーク | ・地元での求人につよい ・全国に540箇所で相談可能 | ・詳細の情報が得られにくい ・ハローワークに行って「休職申込手続き」が必要 |
歯科医院のホームページ | ・詳細な情報がわかる ・写真や動画が豊富 | ・ネット上でみつけにくい ・申し込むのに勇気が必要 |
転職サイト・求人サイト | ・求人数が多い ・検索と比較がしやすい | ・架空の求人がある ・サイトの数が多すぎる |
それぞれに、以上のような特徴があります。
きめた軸にマッチするか確認する
「決めた軸」にマッチする求人を探していきます。
ハローワークや歯科衛生士向け検索サイトをつかう場合は、最初にすべての条件を入力します。
結果としてヒットする求人が「10件以内」になるまで絞り込んでいきましょう。
0件 → 軸の条件が厳しすぎる
10件以上 → 軸の条件が甘い
10件なら情報を得つつ、比較しやすいです。
どうしても絞りきれない、またはヒット数が多いときは「優先する軸」を満たす順にうえから10件比較していきます。
歯医者の求人を見極める【3つのポイント】
正直、歯医者の求人を完璧に見極めることは難しいです。
嘘の情報の可能性があるだけでなく、人間関係のように「合う・合わない」といった要素が含まれるからです。
とはいえ、求人を見極めるために注意するポイント・コツは存在します。
それは、
・給料が高すぎる
・抽象的な言葉が多い
・つねに採用をしている
…の3つです。
給料が高すぎる
給料が高すぎる…は「自費のノルマ」があったり「労働時間」が長い…などの可能性があります。
そのような職場は心身を削られ、メンタルを病んでしまうこともあるので、事前にしっかり調べることが大切です。
まわりの求人の相場よりも20%ほど給料が高いときは、言葉通りに飛びつくのは危険です。
抽象的な言葉が多い
求人に、「アットホームな歯科医院です」「やりがいのある職場!」などの文言が延々と並んでいる歯医者は注意です。
具体的にアピールする実績や長所がないため、フワッとした言葉で表現することがあるからです。
つねに採用している
長い間、求人が出ている歯科医院は「なかなか決まらない」か「すぐに辞めている」可能性があります。
業務が拡大していたり、転職サイトから情報を消していない…といった可能性もありますが、注意する必要はあります。
こういった変な求人を一定水準で避けるためには、
・軸がブレないようにする
・新鮮な求人情報を常に仕入れる
・見学に行って、職場の雰囲気を感じる
…がとても大事です。
そして、「転職後を考える」で後述しますが、「失敗した時の可能性を考えておくこと」も自分を守る武器となります。
【STEP4】転職サイトに登録 → 作業を自動化する
歯科衛生士の転職に「転職サイト」は必須のツールです。
・比較ができる
・情報の量が豊富
・細かい条件で検索できる
・スマホやパソコンで簡単に検索できる
…といったメリットがあるからです。
転職サイト以外の方法で転職を考えている方も、転職サイトも併用することはおすすめです。
転職サイトをつかって「良い求人」に出会う方法
具体的な手順はつぎの通りになります。
①:転職サイトに登録する(余裕のある人は複数)
②:自動メール通知やエージェント機能を利用して、未知の可能性をさがす
③:同時に、自分でも求人を探す
④:気になった求人に応募する
この方法を使うことで、漠然と転職サイトを眺めている歯科衛生士に比べて、自分に合った求人に出会う確率は大きく高まります。
✔︎自動メール通知とは?
・希望する条件をあらかじめ登録しておくと、その条件にあった求人をメールで教えてくれる。
・鮮度の高い情報が得られ、新着求人の見逃しもない。いちいち転職サイトをチェックする手間が省ける。
✔︎ エージェント機能とは?
・歯科衛生士専門のエージェントが転職活動の代理人となってくれる。手数料は無料。
・内部の人間関係や院長の性格など、サイトには公開しにくい情報を教えてくれる。給料交渉やアフターサポートも。
転職サイトに登録 → 作業を自動化する
転職サイトに登録して利用することで、有利に転職活動を進めることができます。
求人を見極める作業を自動化できるので、シンプルに自分に合った職場に出会いやすくなるからです。
利用する転職サイトによって強みが違いますが、一部紹介したように、
・希望にあった求人のみをメール受信できる
・エージェントがすべて代行してくれる
・スカウトをうけることができる
といった機能を使うことで、効率的にモレなく探すことができます。
そのほかにも、
・面接に同行してくれる
・履歴書や職務経歴書の書き方を教えてくれる
…といったオプションがついていることもあります。
積極的に利用しましょう。
✔︎ 登録にはひと手間がかかるけれど…
とはいえ、これらの機能を使うためには「登録」が必要です。
登録には氏名・メールアドレス・住所のような個人情報を入力する手間がかかるうえ、「しつこい営業がある」サイトもあります。
ですが、適切なサイトを利用することで、
・しつこい営業がない
・退会も簡単、むしろ放置でよい
・個人情報のセキュリテイが高い
…といった状況で転職活動することができます。
なにより、「転職する際には最終的に登録が必要」です。
そのため、
・効率的に転職活動したい
・自分にあった歯科医院に就職したい
…このような本気度の高い歯科衛生士さんはメリットの方が大きいです。
登録は1分ほどでおわるので、転職を有利にすすめるためにも便利な機能は使い倒しましょう。
おすすめの転職サイト
実際に検索してみるとわかりますが、歯科衛生士向けの転職サイト・求人サイトは選びきれないほどの数が存在します。
その中には「営業がしつこい」だけでなく「空求人が多い」といったものがありますので、注意が必要です。
良質な転職サイトの特徴として、
・求人数が多い
・利用手数料が無料
・細かい条件で検索できる
・独自の強みをもっている
・運営する企業の信頼性が高い
…が挙げられます。
すでに、以前使って良かったサイトを知っている人はそこでOKです。
よくわからない、オススメを知りたい…という方は以下の3つがオススメです。
✔︎ 歯科衛生士の転職につよい転職サイト
・ジョブメドレー | 条件にこだわりのある歯科衛生士さんにおすすめ
※ 細かい条件で検索できる・希望にあった求人がメールで届く・まずは登録しておきましょう
・ファーストナビ | 人間関係を重視する歯科衛生士さんにおすすめ
※ エージェントが院長の人柄などの内部情報をおしえてくれる・登録者限定の非公開求人は良質
・グッピー | 実績をウリにしたい歯科衛生士さんにおすすめ
※ 独自の適性診断機能をうけられる・スカウト機能を使ってスキルを最大限に売り込める
自分の求める条件に近そうなサイトからぜひ利用してみてください。
この3つの転職サイトはオススメする特徴を全て満たしていて、実際に利用した歯科衛生士さんの満足度や口コミの評価も上々です。
「自分にあったサイトを探したい」「もっと比較したい」…という歯科衛生士さんはこちらの記事を参考にしてください ▼
転職サイト・求人サイトに騙されてはいけない【過信禁物】
これだけ転職サイトをオススメしてきましたが、注意点もあります。
それは、転職サイトに騙されてはいけない…ということです。
歯科衛生士向けの求人サイトは歯科医院からお金(掲載料や成功報酬)をもらって経営しています。
そのため、お金を多く払った歯科医院の求人が目立つ場所や検索上位に出てきます。
何度も目にする求人や人気の求人が「自分にマッチする求人」とは限りません。
惑わされないためには「しっかりと軸を決め、条件を絞って検索する」ことが重要です。
【STEP5】歯科医院に応募する
ここから就職までの流れは以下の通りです。
・求人に応募する
・歯科医院を見学、面接する
・内定をうけ、承諾する
・就職する(転職完了)
※ 転職サイトを利用した場合、応募するまでは登録した個人情報は誰にも公開されません。
求人に応募する
気になった求人に応募します。
応募する際に必要なものは、
・履歴書
・職務経歴書
です。
履歴書は氏名・住所・学歴・職歴などのプロフィールを記入します。
職務経歴書は詳しい職歴・強み・志望動機など、自己PRをするための書類です。
難しく考える必要はありません。
とくに転職サイトではこれらのテンプレがあるので、簡単に作成できます。書き方の相談も可能です。
とはいえ、これらの内容次第で歯科医院側の印象は大きく変わります。応募先する歯科医院のホームページを参考にしつつ、丁寧に仕上げましょう。
✔︎ 歯科衛生士の平均応募数は3
歯科衛生士が転職で応募数する歯科医院の数は平均で3…です。
何個でも応募できますが、手間がかかりすぎます。また1つだけだと、ダメだった時に効率が悪いです。
そのため、3〜5件まで絞って応募しましょう。
歯科医院を見学、面接する
応募すると、見学・面接の連絡が担当者からきます。(既に募集が決まってしまっていると、来ない場合もあります)
聞きたいことはすべて聞くようにしましょう。
また、見学と面接は、歯科医院の雰囲気や院長の人柄を知ることができるチャンスです。
見学と面接ですべてを知ることは難しいかもしれません。
ですが、「違和感を感じないかどうか」…は大事にしてください。最初の違和感は正しいことが多いです。
くわえて、見学と面接はお互いが判断する場です。マナーや礼儀を忘れないようにしましょう。
✔︎ 見学は必須
たまに面倒くさがって見学せずに就職する歯科衛生士さんがしますが、オススメしません。
やはり肌で感じる感覚は大切だからです。特別な事情がない限り、見学するようにしてください。
もし遠方の場合では、オンラインの見学やエージェントを利用してナマの情報を手に入れるようにしましょう。
内定をうけ、承諾する
結果として、「内定をうける」→「承諾する」の流れで就職が決まります。
ここでは「労働条件通知書」や「雇用契約書」を確認することを忘れないようにしてください。
これらの書類を確認して、問題なければ承諾します。
転職・就職後のトラブルを防ぐためもあるのでしっかりと保管しておきましょう。
【わりと大事】転職後を考える
転職後はトラブルが発生しやすいポイントでもあります。
退職の手続き
「何ヶ月前にいえばよいのだろう…」と悩む歯科衛生士さんは多いですが、法律上は「2週間前に退職を伝えればOK」です。
しかし現状は、就業規則で「退職は1ヶ月前に申告」などと決められていることが多いです。
もちろん法律に勝てるものではありませんが、「引き継ぎ」や「残ったスタッフ」のことを考えると、退職まで一か月ぐらいになることが多いです。
もちろん心身の健康を脅かされている場合はこれに当てはまりません。
特別な事情がなければ、なるべく濁さずに退職するようにしましょう。
退職の手続きについて詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください ▼
初出勤でやること
転職が決まった後、初出勤までに、
①:出勤時間
②:服装・みだしなみ
③:当日の持ち物
④:病院から支給されるもの
⑤:必要書類
⑥:労働契約書(雇用契約書)
確認しておくようにしましょう。
初出勤までについてもっと詳しくしりたい方はこちらが参考になると思います ▼
歯科衛生士の転職は「失敗を前提」に考える
矛盾するようですが、歯科衛生士の転職で大切な考え方は「失敗を前提で考えておくこと」です。
これまで紹介してきた方法は失敗しない確率を大幅に減らすことができます。
それでもどんなに事前に情報を集めて転職しても、やっぱり辞めたい…という状態になる可能性はあります。
「合う・合わない」は存在するからです。
そのため「絶対に失敗してはいけない」と負荷をかけるより、「もしかしたら失敗するかも」と考えていた方が転職はうまくいきます。
歯科衛生士は今必要とされている職業です。万が一転職に失敗しても、自分を責めたり凹みすぎたりしないでくださいね。
働きやすい職場はかならず見つかります!
失敗前提で考える大事さはこちらの記事で紹介しています ▼
【Q&A】歯科衛生士の転職に関するよくある疑問・悩み
よくある疑問を「Q&A」という形で記事にしています。疑問や悩みに思う事があれば、チェックしてみてください。
転職活動はいつからはじめたらよいの?
基本、思い立ったタイミングで始めましょう。本気で転職したい!…場合でなくても構いません。
「なんとなく思った」場合でも、定期的に求人をチェックしておきましょう。
いまの自分の労働環境を、他の歯科医院と比較することができます。
転職に有利な時期は?
歯科衛生士の転職に有利な時期は5月と9月と言われています。
5月:五月病の影響で4月に就職した歯科衛生士が辞めやすい時期
9月:一般企業の転勤や移動が多い。出産の多い時期
とはいえこれはあくまで「時期が重なったらラッキー」程度に考えてください。
転職を考えた時が、ベストなタイミングです。時期だけにこだわりすぎて、良質な求人を見逃さないように注意してください。
「賞与・ボーナスをもらったら」「今年度いっぱい」などゴールをきめておくと、本気度が上がります。
転職活動は働きながら?辞めてから?
いま働いている歯科医院があるひとは、働きながら…が基本です。
とはいえ、状況によります。
・急いでないけど、よい条件の歯科医院があれば…
・いまの職場に不満がありつつ、給料がなくなると困る
このような場合は働きながら…で問題ありません。
収入が途切れずに、じっくり探すことができます。その反面、よい求人あってもフットワークが鈍くなりやすいです。
逆に、
明日からいきたくない。絶対やめてやる!
パワハラを受けていてメンタルが崩壊しそう…
のような緊急性が高い場合は、まずは退職が最優先になります。心身をリフレッシュして自分を見直す時間が取れます。
とはいえ、収入がとぎれたり、自堕落な生活に陥るリスクがあるので慎重さも忘れずにしてください。
このあたりの基準はこちらの記事を参考にしてください ▼
転職の回数が多いんだけど…
歯科衛生士の平均転職回数は2.5回です。
ですが、現実には3回以上転職を繰り返している歯科衛生士さんもかなりいます。
転職回数が多いと不利な要素にはなりやすいですが、シンプルに「相性が悪かった」という運の要素もあるのも事実です。
そのため、自分1人だけで転職活動せず、転職サイトのエージェント機能を利用するのはオススメです。
自分の利点と欠点を客観的に判断して、マッチする歯科医院を紹介してくれます。
転職の回数が多くて心配な歯科衛生士さんはこちらの記事をどうぞ ▼
今の職場から引き止めをうけて困っている
退職の意思を伝えた途端、引き止めにあうことがあります。
これは、
・歯科衛生士が不足している
・採用にコストかかる
・純粋に必要とされている
・とりあえず引き止めてみた
…といった理由が考えられます。
どんな理由にしろ、引き止めを振り切るには「勇気+α」が必要です。
詳細はこちらの記事をご覧ください ▼
まだ退職の意志を伝えていない歯科衛生士さんも、「引き止めをうける」可能性をアタマの片隅に入れておいてください。
大規模と小規模の歯科医院に違いはある?
結論、あります。ざっくり言うと、次のような違いがあります。
小規模(個人開業医) | 大規模(病院歯科・医療法人) | |
給料 | 低め | 高め |
福利厚生 | 病院による | 安定している |
人間関係 | 密でアットホーム | 派閥ができやすい |
急な休み | とりにくい | とりやすい |
症例数 | 少ない | 多い |
求人数 | 多い | 少ない |
詳細はこちらの記事をご覧ください ▼
人間関係が怖いです
一度、人間関係でこじれた経験があると、人間関係が恐怖に思いますよね。
事実、歯科衛生士の転職理由の第一位は人間関係です。
もちろん、働いてみないと人間関係はわかりません。相性もあります。
ですが、事前にしっかりリサーチすることで、「働いてはいけない職場」を一定数、削除することができます。
人間関係を重視したい歯科衛生士さんはこちらの記事をご覧ください ▼
とにかく「のんびりした環境で仕事したい!」…という歯科衛生士さんにぜひ読んでほしい記事はこちら ▼
ブランク明けの就職に不安…怖い…
ブランクのある歯科衛生士さんは、そもそも歯科業界に戻ることそのものに不安を抱えています。
ですが、過度に心配しなくて大丈夫です。
歯科衛生士は結婚や子育てなどでブランクが生まれやすい職業です。
そのため、ブランクを想定して、ブランク明けの歯科衛生士さんを受け入れている歯科医院は数多く存在します。
勇気をもって復帰してきてください。
ブランクからの復帰に不安や怖さをもっている歯科衛生士さんの背中をソッとおす記事はこちら ▼
新卒で辞めたいけど、辞めていいのかな?
新卒の歯科衛生士さんが仕事を辞めたくなる…このパターン、実は多いです。
新卒の歯科衛生士さんは3ヶ月で30%が退職する…というデータもあります。
仕事を覚えるまではガマンする必要な場合もありますが、パワハラセクハラのような環境であるなら、すぐにでもやめるべきです。
身体と心の健康が第一です。
「仕事がつらすぎる」「学生に戻りたい…」と感じている歯科衛生士さんはこの記事を参考にしてください ▼
20代の歯科衛生士だけど訪問歯科ってあり?
最近は高齢化に伴い、訪問歯科の求人も爆発的に増えてきました。そのため、訪問歯科に興味のある歯科衛生士さんも増えています。
以前は20代で訪問歯科で働くことは「まだ早い」という風潮がありました。
理由として、
・まずは一般歯科を勉強してから
・若い人よりも経験のある方がお年寄りには向いている
…といったところでしょうか。
ですが、いまはやりたいことをやりたいときにやる時代です。それに、若い人の方がお爺さんお婆さんに喜ばれることも多いです。
実際、訪問歯科で活躍する20代30代の歯科衛生士はたくさんいます。誰でも最初は未経験です。興味のあることを大切にしましょう。
そして、これからは高齢化社会に適応する歯科衛生士は重宝されます。
詳しい解説はこちら ▼
都会と地方での転職に違いはある?
都会と地方での転職には大きく2つの違いがあります。
・求人数
・給料
…です。
都会の方が求人数も多く、給料も高い傾向にあります。
とはいえ、都会は生活コストも高いので、手元に残る分でいえば有利ともいいきれません。
今はオンラインも増えてきましたが、勉強会やセミナーは都会で開催されることも多いです。
一度都会で働いてみる…というのも、人生の経験としてよいかもしれません。
東京での歯科衛生士として働くメリット・デメリットはこちら ▼
転職って何歳までできる?
意欲と体力があれば、何歳になっても働くことができます。
歯科衛生士は必要とされている職種です。実際に60代70代でも現役バリバリの歯科衛生士さんもいます。
とはいえ、体力と知識の面から、採用の枠は狭くなってくるのも確かです。そのため、早ければ早い方がいいです。
今が人生で若い…ということは忘れないでくださいね。
「歳を取ったらどうなるの?」「定年は?」..が気になる歯科衛生士さんはこちらの記事を参考にしてください ▼
前の歯科医院の方がよかった…と後悔したら?
転職先があわず、「前に働いていた歯科医院の方がよかった…」と思うパターンがあります。
前の職場を円満退職していて、かつ戻る枠があるならば戻ることも可能です。実際、何年かたって戻ってくる例もあります。
ですが、あまりおすすめしません。
歯科衛生士の転職先は山ほどあります。もし失敗しても、新しくスタートをきってみてはいかがでしょうか。
失敗は人生の糧となるはずです。
コロナのような感染症が怖い
歯科衛生士は、不特定多数の飛沫を浴びやすい職業です。
心理的な不安を抱える歯科衛生士さんもたくさんいます。
院内の感染対策がされているかどうかは基本中の基本です。
感染への意識や、ワクチンなどの対応は事前に確認するようにしましょう。
まとめ:時間を賢く節約しつつ、失敗しない転職をめざそう
最後に、要点をまとめます。
【STEP1】歯科衛生士の転職事情を知る
【STEP2】自分の軸を明確にする
【STEP3】歯医者の求人を探す、選ぶ
【STEP4】転職サイトに登録 → 作業を自動化する
【STEP5】歯科医院に応募する
歯科衛生士さんがこの内容を手順通りに実践すれば、
「最小限の労力で、今よりも好条件の仕事に就き、なおかつ転職後のギャップに悩まない」
…という転職活動が可能になります。
・自分にあった歯科医院で働きたい
・転職に失敗したくない
…という歯科衛生士さんはぜひ行動してみてください!
✔︎ 歯科衛生士の転職につよい転職サイト
・ジョブメドレー | 条件にこだわりのある歯科衛生士さんにおすすめ
※ 細かい条件で検索できる・希望にあった求人がメールで届く・まずは登録しておきましょう
・ファーストナビ | 人間関係を重視する歯科衛生士さんにおすすめ
※ エージェントが院長の人柄などの内部情報をおしえてくれる・登録者限定の非公開求人は良質
・グッピー | 実績をウリにしたい歯科衛生士さんにおすすめ
※ 独自の適性診断機能をうけられる・スカウト機能を使ってスキルを最大限に売り込める