歯科衛生士の離職率は高い?離職の理由も紹介します【看護師と比較あり】

 

歯科衛生士の離職率を知りたい歯科衛生士「歯科衛生士だけど、歯科衛生士の離職率ってどのくらいなのだろう。新卒とか年齢で差はあるのかな。どんな状況で離職しているのか理由も知りたい。」

 

本記事ではこういった疑問にこたえます。

 

本記事の内容

 

この記事を書いている私は歯科医師です。高齢者歯科に携わっていて複数の病院と関わっています。

 

そのため今までたくさんの歯科衛生士さんの離職をみてきました。この経験から語ります。

 

歯科衛生士の離職率ってどれくらいなんだろう…と気になる歯科衛生士さんの参考になると嬉しいです。

 

普段は Twitter で医療と介護の情報を発信しています。記事の信頼性担保になると嬉しいです。

 

 

『日本を寝台列車で回りたかったけど、病気になってムリになっちゃった…そんな高齢者の話をきくと、やっぱりやりたいことは早めにやっておくべきだと思う。
思えば、仕事で多忙だった祖父も老後を経験する前に倒れ、祖母との旅行や家庭菜園は夢と消えた。老後のために何でもガマンしすぎるのは考えもの』

 

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歯科衛生士の離職率は高い?【厚生労働省と日本歯科衛生士会の資料より】

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結論は以下の通りです。

 

・歯科衛生士の転職経験率は70.2%

 

厚生労働省の資料によると、転職経験のある歯科衛生士は70.2パーセント。

 

引用:厚生労働省歯科衛生士及び歯科技工士の就業状況に基づく安定供給方策に関する研究

 

すべての歯科衛生士の7割が一度は離職した経験があるということになります。

 

20代の離職率は高い

 

20代の離職率が高いことも分かっています。

 

・20代の離職率:40.7%

 

10人に4人は20代で一度離職を経験します。

 

つまり20代という早期のうちに、多くの歯科衛生士が離職するということがわかります。

 

新卒は3ヶ月で30%が離職

 

新卒の歯科衛生士ではさらに短期の離職が目立ちます。

 

新卒の歯科衛生士は3ヶ月で30%が離職、さらにその1か月以内が75%というデータもあります。

 

>>参考:仕事が辛い新卒の歯科衛生士さんへ【辞める基準3つ/最初はしんどい】

 

そのまま歯科衛生士を辞めてネイルの道に進んだり、アパレルの道に進んだ歯科衛生士さんもいました。

 

複数回の離職

 

1度ではなく複数回の離職を経験している歯科衛生士は割といます。

 

・2回以上:51.4%

・3回以上:31.2%

 

歯科衛生士の転職は、引っ越し、結婚、子育て、介護など家庭の事情に影響される場合もあります。

 

それを含めて歯科衛生士の転職はもはや当たり前の時代です。

 

歯科衛生士の復職(ブランク)

 

離職した83%は復職を希望しているデータがあります。

 

そのうち常勤希望は49.9%。

 

引用:日本歯科衛生士会歯科衛生士の勤務実態調査報告書

 

つまり約半分は非常勤を希望していることになります。

 

20代後半~30 歳までに結婚・出産・育児等の理由で離職し、30代以降で復職する傾向があります。

 

仕事と家庭を両立させるため、非常勤者を希望する割合が高くなっています。

 

歯科衛生士と看護師との比較

 

看護師との比較を見てみましょう。

 

転職 1回転職 2回以上
看護師54.8%29.1%
歯科衛生士70.2%51.4%

 

看護師にくらべて、歯科衛生士の離職率は高いことがわかります。

 

歯科衛生士が離職する理由

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主な理由は以下の4つです。

 

①:人間関係の悪化

②:やりがいの喪失

③:待遇への不満

④:家庭の事情

 

①:人間関係の悪化

 

人間関係は歯科衛生士が離職する理由第1位です。

 

院長との関係、同僚歯科衛生士との関係、先輩やお局さんとの関係…

 

人間関係に疲れてしまう場合があります。

 

中にはパワハラやセクハラを受けた、いじめや嫌がらせを受けているといった事例もあります。

 

>>参考:限界:人間関係に疲れきった歯科衛生士が良質な職場をみつける方法 3つ

 

②:やりがいの喪失

 

やりがいの喪失も大きな離職理由の1つです。

 

仕事にやりがいを感じなければ働く意欲、そして自分の存在価値を失ってしまうからです。

 

例としては、仕事をやらせてくれない、逆に業務が多すぎる、病院の衛生観念が低い…

 

自分の理想とのギャップが大きすぎるとやりがいを失ってしまいます。

 

③:待遇への不満

 

待遇への不満も離職理由の1つになります。

 

給料、勤務時間、 有給や残業…このあたりはまだまだ整備の足りない歯科医院もあるようです。

 

残業代が出なかったりお昼時間が確保できなかったり、このような状況だと不満はたまります。

 

とはいえ逆に今置かれている状況が実は恵まれているパターンもまれにあります。

 

給料が少ないと思っていたけれども実は周りより高かった、もっと長く営業している病院もある…

 

まずは友人からの情報や求人サイトを使って、自分の置かれている立ち位置を確認するのは重要です。

 

④:家庭の事情

 

家庭の事情で離職する歯科衛生士さんも多いです。

 

・引っ越し

・結婚

・出産

・介護

 

このようなライフイベントは歯科衛生士の働き方の一つになっています。

 

家庭と仕事を両立できる環境がもっと整ってくることを期待します。

 

高い離職率をおさえる対策

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歯科衛生士としてできることは、とにかく「自分に合った病院に勤める」です。

 

自分に合った病院に身を置くために

 

自分に合った病院に身を置くためには以下の2つの方法があります。

 

・いまの職場環境を改革する

・良い職場を探す

 

前者は難しいです。なぜなら職場を改革する、つまり「人を変える」のは、困難というかほぼ無理だからです。

 

こうなってほしい、こうするべき…というのを相手にわかってもらうには、とてつもない労力と時間がかかるのは想像できると思います。

 

くわえて、人間関係が悪くなる可能性もある割に、結果は保証されません。

 

自分が変わることはできる

 

他人に期待するよりも、自分が変わった方が圧倒的に早いです。

 

これは我慢し続けるということではなく、自分に合う環境へ移動するということです。

 

変わらない他人にイラつく前に、自分が動きましょう。時間を使うのは人生の無駄です。

 

その一環で転職情報を仕入れておくことはアリです。

 

いまは人間関係をおしえてくれたり、細かい条件で検索できる求人サイトもあります。まずは置かれている環境を確かめてみるのは良いと思います。

 

>>参考:人間関係に疲れた歯科衛生士が活用すべき転職サイト 2選【脱ストレス】

 

「ここで一生やっていく」としがみつくよりも、「いつでも転職できる」という状況は心に余裕を生みます。

 

まとめ:そもそも離職は悪いことではない。むしろ当たり前。

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今回の記事をまとめます。

 

・離職率は約70%と高い

・その中でも特に新卒の歯科衛生士の離職率は高い

・離職した86%の歯科衛生士が復職を希望するが、そのうち半分は非常勤を希望

・離職を考える理由は4つ ①人間関係の悪化 ②やりがいの喪失 ③待遇への不満 ④家庭の事情

・他人は変えられない。すぐに変えられるのは自分。

 

離職率が高いということは離職が当たり前ということです。

 

つまり歯科衛生士の離職は自分だけではなく、周りにも割と多い経験ということになります。

 

離職は悪いことではありません。むしろ良いことと捉えても問題ありません。自分にとって素敵な環境を探す旅の途中だからです。

 

・とりあえず動く → それから考える

 

自分の提案を院長にぶつけてみる、周りの歯科衛生士の環境と比べてみる、友達に相談してみる。

 

小さなことからでいいので、まずは一歩踏み出してみましょう。

 

今回は以上です。

 

>>参考:限界:人間関係に疲れきった歯科衛生士が良質な職場をみつける方法 3つ

 

>>参考:人間関係に疲れた歯科衛生士が活用すべき転職サイト 2選【脱ストレス】

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