
就職活動中の歯科衛生士「自分に合った歯科医院で働きたい。どうやって就職先を決めたらよいのだろう。求人が多すぎて選び方がわからない。失敗しないコツとかあるのかな。」
歯科衛生士さんが就職活動をする中で、このような不安を抱えるケースはわりと多いです。
関連記事 ▶︎「歯科衛生士の失敗しない転職ロードマップ」はこちら

この記事を書いているわたしは歯科医師です。
高齢者・障がい者歯科を専門にしていて、複数の病院と関わっています。
そのため今まで100人以上の歯科衛生士さんと仕事をしてきて、色々な形の就職活動を見てきました。
この記事では、歯科衛生士が就職に失敗しないコツを紹介します。
この記事を読むと、就職先の決め方に不安をかかえる歯科衛生士さんの悩みが解決します。
■ 目次
毎日 Twitter(ありがたいことに1万人以上の方にフォローしてもらっています!)で医療と介護の情報を発信しています。
高齢者にかかわる仕事をしていると「楽しみは老後にとっておこう」みたいな考えはけっこう危険だと感じる。
目が弱くなると読書やゲームは疲れるし、足腰が悪いと遠出も難しい。今やりたいこと、今しか体験できないことはすぐにでも計画するべき。それに、ヒマな老後が存在する保証なんてどこにもない— しろたぬ@モグモグごっくん (@shirotanu_dds) November 14, 2020
【求人多すぎ】歯科衛生士の就職先の決め方【失敗しない5つのコツ】
自分に合った歯科医院に就職するためには決め方が重要です。
具体的には次の5つがポイントです。
①:病院の理念
②:給料
③:労働条件【勤務地、勤務時間、休日】
④:院内の人間関係
⑤:スキルアップ
順番に解説します。
経験上どれも大切なので、記事を読んで頂けたらと思います。1分で読み終わります。
新卒の歯科衛生士さんはこちらをどうぞ >>【ヒント】新卒の衛生士向け 就職先の選び方【3ヶ月で30%が退職…】
まずは優先事項決める
まず最初にやるべきことは「優先事項を決める」ということです。
なぜなら、「全てが揃っている病院は少ない」「働いてみないとわからない」からです。
理念、給料、労働条件、院内の人間関係、スキルアップ…ぼやっとでもいいので自分の軸を決めておくことは大切です。
軸を妥協してしまうと、自分に合った病院の絞り込みが出来なくなってしまいます。
歯科衛生士が就職先を決めるポイント ①:病院の理念
自分に合った病院で働きたい…と思うのであれば、病院の掲げる理念は大切です。
どのような理念の病院で働くかは、そのまま「どのような歯科衛生士になるか」に直結するからです。
そしてそれは「やりがい」にも繋がります。
とはいえ、とんでもない理念を掲げている病院はありません。 どの病院も基本的には、患者さんのためと謳っています。
実際に面接をした時に、 書かれている理念と院長から受ける印象が一致するか、この感覚を大切にしましょう。
✔︎ 感染対策は一つの指標
感染への対策は「患者さんやスタッフを大切にしているか」の一つの指標になります。
面接や見学をした時に、器材の滅菌状況、マスクやグローブなどの感染症への対策を確認しておくのはオススメです。
歯科衛生士が就職先を決めるポイント ②:給料
歯科衛生士は”自分の技術と時間”をお給料に換えて生活する人です。
お金の話はいやらしいと思われがちですが、お給料もらえなければ生活していくことはできません。
そのため労働の対価はきっちりともらうことが気持ちよく働ける条件のひとつです。
参考:【結論:350万円です】歯科衛生士の年収を徹底解説する【実態はどれくらい?平均は?】
基本給だけでなく、残業代や有給、退職金の有無…といった労働環境が整っているかを確認するのは重要です。
歯科衛生士が就職先を決めるポイント ③:労働条件【勤務地、勤務時間、休日】
勤務地、勤務時間、休日といった労働条件もしっかり確認しておきましょう。
✔︎ 通いやすさ
どのくらいの通勤時間なら許容範囲なのか自問自答しましょう。他の条件は良いけれど通勤にストレスがかかりすぎるなら長続きはしません。
>>参考:歯科衛生士のお給料で一人暮らし【結論:家賃を払っても貯金できる】
✔︎ 勤務時間
開始時間が遅めがいいという人もいれば、終わる時間が早い方が良いという人もいます。
>>参考:【正社員で17時まで…】歯科衛生士が早く終わる病院を見つける方法
✔︎ 休日
土日の連休がいいという人もいれば、休日と日曜休みが良いという人もいます。夏や冬にまとまった休みが欲しいという人もいました。
>>参考:【歯科衛生士の働き方】土日休みのメリット・デメリット【倍率は高い】
歯科衛生士が就職先を決めるポイント ④:院内の人間関係
院内の人間関係は思った以上に重要です。歯科衛生士の退職する理由第1位は人間関係です。
院長と合わない、 お局衛生士にいじめられた、同僚に無視される…と言ったきつい環境では長く働くことはできません。
とはいえ、病院の内部の情報を事前に仕入れることは難しいです。
今は院長の人柄、スタッフ間の人間関係を事前にリサーチしてくれる求人サイトもあるので、活用することで絞込みができます。
>>参考:人間関係に疲れた歯科衛生士が活用すべき転職サイト 2選【脱ストレス】
歯科衛生士が就職先を決めるポイント ⑤:スキルアップ
歯科衛生士としてのスキルアップができるかどうかも大切です。
歯科衛生士として働く上で”強み”は持っておくに越したことはないからです。
教育制度が整っている、専門医がいる、セミナー費用を負担してくれるなど教育に力を入れている病院も増えてきています。
✔︎ 資格はたくさんある
・日本歯科衛生士会認定歯科衛生士(日本歯科衛生士会)
・日本歯周病学会認定歯科衛生士(日本歯周病学会)
・インプラント専門歯科衛生士(日本口腔インプラント学会)
・ホワイトニングコーディネーター(日本歯科審美学会)
・日本歯科審美学会認定歯科衛生士(日本歯科審美学会)
・日本小児歯科学会認定歯科衛生士(日本小児歯科学会)
・認定矯正歯科衛生士(日本成人矯正歯科学会)
一例を挙げただけでもこのようにたくさんあります。
資格を取るまでに時間がかかる場合があるので、じっくり選びましょう。
【失敗しない決め方】就職先の情報収集は必須
割と怠りがちなのですが、良い就職のためには、事前の情報収集は必須です。
就職先の候補はいろいろあるが気にしなくて良い
歯科衛生士の働く場所は以下のようなものがあります。
・歯科医院(個人)
・歯科医院(法人)
・大学病院
・総合病院
・介護施設
・保健所
最初から働く環境で絞るのはオススメしません。
どこで働くかよりも「どのように働きたいか」が大事だからです。
軸さえ決まっていれば、自然に絞られていきます。
絞り込む
自分の軸となる条件を決めたら、求人サイトで一度絞り込んでみましょう。
自分の希望する条件でどのくらいヒットするのか確認します。
結果が0件なら検索条件が厳しすぎですし、100件以上出るようなら多すぎれば検索が甘いということです。
給料、勤務時間、休日意外にも、個性に合わせたユニークな検索ができる求人サイトもあります。
例:副業OK、ネイルOK、年収500万以上、住宅手当、18時までに退社可能…。
✔︎ 歯科衛生士向けの求人サイトは山ほどある
「歯科衛生士 求人」で検索するとわかりますが、歯科衛生士向けの求人サイトは山ほどあります。
自分に合った求人サイトで検索することは良い就職への近道です。
求人サイトの選び方は 歯科衛生士向け求人サイトの選び方+おすすめ3選【失敗したくない】で解説しているので興味がある人はぜひどうぞ。
みるのが面倒という人のために結論だけいうと、細かく検索できる求人サイトは ジョブメドレーです。
ひと手間かかりますが、登録して利用するのがキモです。
退職理由の1位は人間関係
先ほども書いたように、歯科衛生士の退職理由第1位は人間関係です。あらゆるツテを頼って、調べられる範囲で調べておくことは大切です。
・求人サイト
・ホームページ
・知り合いに聞く
このひと手間をかけることで、「変な病院に就職 → 辞めて転職活動」というリスクを減らすことができます。
もちろん人間関係は結局、自分と合う合わないといった運の要素も強いです。
ですが万が一失敗したとしても「事前にしっかりリサーチした」という経験は必ず今後の人生で活きてきます。
✔︎ 人間関係を教えてくれる求人サイトも
今は人間関係を事前にリサーチしてくれる ファーストナビのような歯科衛生士専門の求人サイトもあります。
専門のエージェントが定期的に病院にヒアリングをして、内部の情報をアップデートしています。
>>参考:歯科衛生士の転職で転職エージェントをつかうメリット【5つある】
自分で探すのが面倒なひとや遠方から就職活動する人にも便利です。
見学で最終チェック
病院を絞り込んだら一度見学しましょう。実際に見てみないと感じないことも多いです。
病院内の雰囲気や、院長の印象だけでなく、病院までの街並みや外観などを観察してみましょう。
これは経験上ですが、 直感は割と当たります。心の中にざわつきがあったら一度立ち止まることをオススメです。
ことわるならこのタイミングです。見学時間は1時間程度で問題ありません。
>>参考:【書き方のコツ】歯科衛生士の自己PRの例文集【新卒/転職/ブランク】
まずは動いてみる
ここまで歯科衛生士の就職先の決め方を紹介してきました。
・就職先を選ぶポイント5つ ①病院の理念 ②給料 ③労働条件【勤務地、勤務時間、休日】④院内の人 ⑤スキルアップ
・優先事項を決める
・求人を絞り込む
・自分の直感を信じよう
どんなに慎重に選んだとしても、全ての条件が揃うことは難しく、働いてみないとわからないことも多いです。
それに、働きやすい病院のスタッフはなかなか辞めないので求人数が少ないということもあります。
ですが一番大切なことは、何事もまずは動いてみる…ということです。
未来のことは誰にも分かりません。それでも、自分なりに情報収取した経験は必ず役に立ちます。
✔︎ 動く勇気をもつために
歯科衛生士は必要とされている職業です。いつでもどこでも働けます。
事実、歯科衛生士の有効求人倍率は20倍と言われています。これは一つの歯科医院が20人の歯科衛生士を奪い合っている計算になります。
さらに日本には歯科医院がなんと7万件もあります。もし失敗したとしても、 その経験を活かしてすぐに働くことができますよ。
>>参考:【転職が多い..】転職をくり返す歯科衛生士が理想の職場をみつける方法
たとえこれから働く病院が理想の病院ではなくても、徐々に理想に近づいていくことはできます。
繰り返しになりますが、まずは動いてみることです。ページを閉じつつ、次の行動に移りましょう。
今回は以上です。