【むし歯予防】キシリトールの効果を解説します【正しいガムの選び方】

この記事を書いている私は歯医者です。

 

毎日キシリトールガムを噛んでいるおかげか、虫歯はゼロです。

 

先日に下記のツイートをしました。

 

『キシリトールって本当にむし歯の予防になるの?という人へ。結論、効果絶大です。むし歯菌は糖を栄養にして虫歯を作る。そこに糖そっくりのキシリトールが近づくと、むし歯菌は喜んで飛びつきます。でもキシリトールの栄養はゼロ。力が出ないむし歯菌はバタンキュー…という流れで虫歯を予防します。』

 

ちょっと反応が多かったので、記事で深掘りします。

 

ツイートの通り、結論からいうと、キシリトールのむし歯への効果は「あります」。(※ 厚労省のサイトには予防効果は「ある」と明記されていますが、効果は薄いまたはない…といった論文もあるようです)

 

本記事の内容

 

「キシリトールの虫歯への効果 → 選び方・食べ方→ 副作用や注意点」の三部構成にしてみました。

 

キシリトールと上手に付き合って、虫歯のない生活をめざしましょう!

 

2分くらいで読み終わります。

 

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【むし歯予防】キシリトールの効果を解説します【作用機序】

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キシリトールの虫歯への効果は3つあります。

 

✔︎ 【キシリトールの虫歯への効果】

①:虫歯菌を活動させない

②:歯を強くする

③:洗い流す

 

少しだけ深掘りしていきます。

キシリトールとは

そもそも、キシリトールとは何者なのかを簡単に説明します。

 

キシリトールは「糖アルコール」という甘味炭水化物で、虫歯菌の大好物です。

 

原料は白樺やトウモロコシから採取されるキシランヘミセルロースとよばれる物質で、人工的にも作ることができます。

 

砂糖と同じくらいの甘さで、カロリーは2.8Kcal/g。

 

野菜や果物、特にプラムやイチゴ、カリフラワーなどに多く含まれています。

 

キシリトールは本当に虫歯予防に効果があるのか

繰り返しになりますが、結論からいうと、”あります”。>>参考:厚労省 e-ヘルスネット

 

先ほどの表を少しだけ言い換えてみます。

 

✔︎ 【キシリトールの虫歯への予防効果】

①:虫歯菌に酸を作らせない

②:歯を再石灰化する

③:唾液の分泌を促す

 

上記3つの作用により、虫歯を予防することが証明されています。

 

ひとつひとつみていきましょう。

 

キシリトールの効果①:虫歯菌から酸を作らせない

キシリトールの特徴的な効果は、虫歯菌に酸を作らせないことです。

 

虫歯菌は口の中で糖分を取り込み、その後分解して酸を作ります。

 

この酸が虫歯の原因です。

 

冒頭のツイートでも紹介していますが、 虫歯菌はキシリトールを大好物の糖分として取り込みます。

 

しかしキシリトールは虫歯菌に分解されません。

 

そのため虫歯菌は酸を作ることができず、歯を溶かすこと(=虫歯をつくること)ができません。

 

それどころかそれを繰り返すために弱くなっていき、最終的には死んでしまいます。 (難しい言葉で無益回路と呼ばれます)

 

これがキシリトールの効果が生まれる、作用機序です。

 

もちろん虫歯を100%予防できるわけではありません。

 

効果はキシリトールの濃度にもよります。

 

なによりプラークを取り除くことはできないので、毎日のブラッシングと合わせて利用することが必須です。

 

キシリトールの効果②:歯を再石灰化する

キシリトールは歯を再石灰化します。再石灰化というのは、歯の修復です。

 

初期段階のむし歯であれば、キシリトールにより修復することができます。

 

キシリトールは体内のカルシウムと結合して、歯の再石灰化をおこないます。

 

さらにこのキシリトールとカルシウムの複合体は、歯の組織に入り込み、歯を硬くする作用もあります。

 

キシリトールの効果③:唾液の分泌を促す

キシリトールは唾液つまりツバの分泌を促します。

 

これはキシリトールが口に入ると、味覚が刺激されるからです。

 

つばの分泌が促されると、口の中が潤い、悪いものが流れるような環境になります。

 

この作用により、清潔な口の中を保つことができます。

以上3つの効果によりキシリトールはむし歯の予防効果が証明されています。

 

FAO(国際食料農業機関) とWHO(世界保健機関 )の基準では、1日にどれだけ摂取しても問題ないと発表されているほど安心な甘味料です。

 

吸収速度も遅く、血糖値も急上昇しないため、糖尿病の人が摂取しても心配ありません。

 

【効果あり】キシリトールガムの正しい選び方・おすすめの食べ方

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このキシリトールをどのように取り入れていけばよいのか解説します。

 

身体に取り入れて効果のある食べ物は「ガム」です。

 

✔︎ 【キシリトールガムの正しい選び方】

・キシリトールが50%以上含まれる

・シュガーレス表示がある

・食後に噛む習慣をつける

 

結論はこれだけです。

 

【キシリトールガムの正しい選び方】シュガーレス・キシリトール含有率50%以上

ガムキシリトールのガムやタブレットが「シュガーレス表示」があること、「キシリトールが50%以上含まれている」ことは絶対条件です。

 

シュガーレスは成分表から確認することができます。

 

明記されているものを選びましょう。

 

キシリトール含有率は次の式から確認することができます。

 

「キシリトール(g)÷炭水化物(g)×100」

 

とはいえ、計算するのは面倒なのでイメージとしては、炭水化物とキシリトールの量が限りなく近いものを選ぶことが、見極めのポイントです。

 

ちなみに、ロッテのキシリトールガムはキシリトールの含有率が45%くらいなので効果は薄いです。

 

このようにキシリトール配合であっても砂糖や水飴など糖類が含まれていることがあるので注意が必要です。

 

歯医者で販売してるような100%キシリトールが理想ですが、すこしお高めなので市販のもので全然OKです。

 

✔︎ 【おすすめ】歯科専用100%キシリトールガム

【キシリトールガムのおすすめの食べ方】いつ、どのように、どのくらい。

食べ方は簡単で、毎食後にキシリトールガムを5~10gを毎食後にかみましょう。

 

10円玉が約5グラムの重さなので、食後に1〜2粒食べるイメージです。

 

1日に1度だけ噛むより、何回もかんだ方が効果が持続しやすいので、まずは食後を意識してみてください。

 

効果は3ヶ月後から

キシリトールの虫歯予防効果は、かみ始めて3ヶ月経つと出現します。

 

特に虫歯になりやすい方への効果は抜群ですので、少し辛抱が必要です。

 

そのため習慣化が大切です。

 

毎日、食後はキシリトールガムを噛むという習慣を作りましょう。

 

デザート感覚で必ず食べる、と比較的習慣化しやすいです。

 

災害時にキシリトールガムは役立つ

キシリトールガムは災害時にとても役立ちます。虫歯の予防、唾液の分泌に加えて、緊張緩和の作用もあるからです。

災害時の口のお手入れ(口腔ケア)は感染症を予防します。事前に防災グッズに含めてよいのかな、と思います。

>>災害時の口腔ケアグッズはこちら:【不足します】災害時に必要な口腔ケア用品5選【防災グッズにいれておこう】

 

キシリトールガムの副作用・デメリット【逆効果】

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キシリトールにも副作用というデメリットがあるので、注意が必要です。

キシリトールガムの副作用①:お腹がゆるくなる・腹痛【食べ過ぎ注意】

キシリトールを取り入れると、お腹がゆるくなったり、腹痛を起こすことがあります。

 

これはキシリトールは腸で消化されにくいため、消化のために常に水分が集まり下痢をしやすくなるからです。

 

データでは1日に20〜30g摂取すると下痢になることが多い、というデータもあります。

 

これはガムでいうと、20粒くらいなのでかなり多いと思います。

 

個人差があるので、まずは食後の1粒からはじめてみると良いです。

 

キシリトールガムの副作用②:小児は注意【特に4歳以下】

小児、こどもへのキシリトールガムの提供は注意が必要です。

 

特に4歳以下では窒息や腹痛のリスクが高くなります。

 

そのため、積極的に推奨しません。

 

小児の虫歯予防は、毎日の歯磨きと季節ごとの定期検診が最優先です。

 

キシリトールガムの副作用③:妊婦、授乳婦は注意

妊婦や授乳婦の方はキシリトールの摂取に注意して下さい。

 

キシリトールは妊婦でも授乳婦でも安全というデータがありますが、一部ではまだ十分な安全性が確立されていないという声もあります。

 

キシリトールを取ることで口の中の細菌のバランスが変化し耐性菌などの問題が出る可能性はあります。

 

また食べ過ぎると甘党になりやすく、結果的に虫歯になりやすいのではないかといわれています。

 

まずは口の中をきれいに保つことを最優先にしましょう。

 

キシリトールガムの副作用④:犬や猫にキシリトールは危険【逆効果です】

犬や猫にキシリトールを摂取させてはいけません。

 

人間にとっては虫歯を予防してくれるキシリトールも、 犬や猫にとっては危険な食べ物です。

 

少しの量で低血糖や肝臓障害を起こし、ひどいと死亡することがあります。

 

今はガムや歯磨き粉だけでなく、クッキーやケーキなどに含まれていたりするので、成分チェックを忘れないようにしましょう。

 

万が一間違って食べてしまった場合は、すぐに獣医さんに連れて行くようにしてください。

 

まとめ:【むし歯予防】キシリトールの効果を過信しない

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記事のポイントをまとめます。

 

・キシリトールはむし歯に効果がある

・根拠は①虫歯菌に酸を作らせない、②歯を再石灰化する、③唾液の分泌を促す

・シュガーレス、キシリトール含有率50%以上のガムを選ぶ

・まずは食後に1粒、3ヶ月続けよう

・食べ過ぎ、小児、妊婦さん、犬猫は副作用あり

 

キシリトールはむし歯の予防効果がある素晴らしい食べ物です。

 

ですが、キシリトールを過信してはいけません。虫歯菌やプラークそのものを除去する能力は低いからです。

 

虫歯予防の基本は毎日の「歯磨き」です。

 

さらに「正しい食生活」、「定期的な検診」をおこなうことで、キシリトールの効果は飛躍的に上昇します。

 

いつまでも自分の歯で食事するために、キシリトールをうまく使いこなしてください!

 

今回は以上です。

>> 災害時の口腔ケア用品の準備がまだの方へ:【不足します】災害時に必要な口腔ケア用品5選【防災グッズにいれておこう】

 

 


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