【歯科医院で新型コロナウイルス】感染者が発覚したときに院内でおこなう3つの対応

歯科医院で感染症が発覚したときにおこなう対応について紹介していきます。

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歯科を取り巻く環境は厳しい

いま新型コロナウイルスが蔓延し爆発的な広がりを見せています。 病院には疑いのある患者さんが殺到し医療従事者は疲弊するだけでなく感染のリスクにさらされ続けています。事実、全国の多数の病院で医師や看護師などの医療従事者の感染が発覚し、病院そのものの機能が失われる事態が起こっています。

テレワークの啓蒙により外出自粛が促されていますが、医療や介護や物流や小売といった在宅ワークの難しい職種の人たちは常に感染のリスクにさらされています。

先日歯科医院は危険というニュースが流れました。感染経路が飛沫や接触である以上、口を開け唾が飛び散る歯科医院のリスクの高さは考えられます。他と比べて高リスクと言う確証のあるデータは今のところを出ていませんがしかし他の業種と比べ低いう断言もむずかしいです。

定期的な検診や不要不急の治療を延期するなどそれぞれの歯科医院で感染対策はとられ始めていますが、それでもすでに大学病院、個人医院問わず歯科医院による感染が報告されています。地域も首都圏だけでなく、北海道北陸、四国、東海、関西と広い範囲で発生しています。(一例載せておきます)

www3.nhk.or.jp

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新型コロナウイルス感染者について(4月2日現在) | 日本大学歯学部

ここまで広がっていると病院をあげて感染対策に取り組むということは(元々やっておくことが)基本で、それにに加えて感染が発覚した場合におこなうべき事後対応についても共有しておくことはとても大切です。対策をせずに感染するのと、対策をして感染するのでは結果は同じであれ、健康的社会的の今後が大きく変わってきます。

なにより感染発覚後の対応が適切で迅速であればあるほど、自分の身も他人の身も守ることにつながります。今回のエントリーでは感染後の歯科医院での対応を紹介します。ポイントを押さえておくだけで迅速に対応ができると思います。

歯科医院で感染発覚後におこなう対応3つ

基本は以下の3つになります。

  1. 消毒・滅菌
  2. 濃厚接触者の特定
  3. 管轄の保健所に連絡

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1. 消毒・滅菌

消毒を行う時はゴーグルマスク、手袋、キャップ、ガウンを着用しておこないます。発症者からの飛沫血液などが飛散された可能性のある場所を消毒します。咳やくしゃみによる飛沫は1.5メートル周囲に拡散します。

病室や物品の消毒には以下の薬品が有効です。

・グルタラール(ステリハイド®、グルトハイド®、サイデックス®)

・フタラール(ディスオーパ®)

・次亜塩素酸ナトリウムム(ミルトン®、ピューラックス®、テキサント®、ハイポライト®)

・消毒用エタノール

・ポピドンヨード(イソジン®、ポピヨドン®)

・80℃ 10分の熱水洗濯

ユニットやチェア、ドアノブ、トイレ、水道ノブなどはアルコール清拭します。

使い回しているシーツや毛布エプロンなどのリネン類に関しては80℃10分の耐熱洗剤が行います。(耐熱洗濯機の設備がない場合は0.05%次亜塩素酸ナトリウムの30分の審尋を行いましょう)

手指の消毒は速乾の消毒用エタノールを使用します。

器材や物品に関してはオートクレーブをかけます。

感染エリアから物を運び出す時は0.05%次亜塩素酸ナトリウムで清拭します。

使用後の防護服もオートクレーブ後に破棄します。

[参照〕
感染症法に基づく消毒・滅菌の手引きについて 
https://www.mhlw.go.jp/content/000548441.pdf

2. 濃厚接触者の特定

「国立感染症研究所による新型コロナウイルス感染者患者に対する積極的疫学調査実施要領2020年4月20日暫定版」に濃厚接触者の定義がされていますので引用します。

●「患者(確定例)」とは、「臨床的特徴等から新型コロナウイルス感染症が疑われ、かつ、検査により新型コロナウイルス感染症と診断された者」を指す。
●「濃厚接触者」とは、「患者(確定例)」の感染可能期間に接触した者のうち、次の範囲に該当する者である。
・ 患者(確定例)と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者
・ 適切な感染防護無しに患者(確定例)を診察、看護若しくは介護していた者
・ 患者(確定例)の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者
・ その他: 手で触れることの出来る距離(目安として 1 メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と 15 分以上の接触があった者(周辺の環境や接触の状況等個々の状況から患者の感染性を総合的
に判断する)。

これらをまとめると以下の場合が「濃厚接触者」と判断されるので、これを基準に誰が濃厚接触なのかを把握するようにします。濃厚接触の確定後は2週間の自宅待機(症状により入院措置)、保健所の指導、病院の休診、その間のスタッフや患者さんへの対応(事情説明や給与、再開時期など)を決定していきます。

・確定者と同居または長時間同じ車内や飛行機内にいた
・適切な防護服(PPE)なしで診察した
・1 メートルを基準に15分以上接触 した
・分泌液に直接ふれた

[参照]
新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2020年4月20日暫定版)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9357-2019-ncov-02.html

3. 管轄の保健所に相談

今までの①と②をやりながら同時並行すること効率的です。発生状況や疫学調査に基づいた患者やスタッフの接触結果を踏まえながら、地域の保健所と協力して対応を決定していきます。

事前に管轄の保健所の住所電話番号は調べておくようにしましょう。

以下に厚生労働省の管轄保健所のリンクを貼っておきます。

www.mhlw.go.jp

以上が歯科医院で新型コロナウイルスが感染が発覚した場合におこなう対応です。


まとめ

緊急事態宣言が発言されて約1ヶ月(さらに延長との報道がされています)。世の中の状況は毎日激変しています。今までは発症しないための対策に力を入れれば、あとは大学病院や基幹病院などの医療機関が何とかしてくれました。けれども今は発症後も自宅待機や施設待機を余儀なくされるどころか、歯科医師にPCR検査実施の依頼がくるほど状況は逼迫しています。そのため発症しない対策に加え発症した後の対策もやっておくことがとても重要になります。

冒頭に紹介した歯科医院が感染しやすいという情報もいまはまだ参考資料が少なくどのくらい危険なのかを確定できないとはいえ、他の仕事と比べてリスクが低いとかリスクゼロであるということを断言することはできないのは容易に想像できると思います。

歯科医院は地元に密着して診療しているため、感染確定の告知をすると潰れてしまうという恐怖と隣り合わせです。そのためしっかり事前対策を行い、そして万が一の時も適切な対応を行うことができるようにしておきましょう。いまは3密が危険と言われていますが、患者さんやスタッフとのコミュニケーションだけは密にとっておくべきだと思います

感染発覚後に診療を再開した歯科医院も報告されています。チカラをあわせてこの難局を乗り切っていきましょう!少しでも早く終息しますように。

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